一般歯科

一般歯科は、むし歯の治療をはじめ、歯周病の予防や歯槽膿漏の治療、歯の欠損部を補う治療などを行います。

当院では患者さまの歯の健康状態や治療方針を、患者さまに丁寧にカウンセリングし、十分理解していただいた上で治療する事を心がけています。

むし歯の成り立ち

むし歯の治療について知る前に、その成り立ちについて理解する必要があります。
口の中には、だいたい700種類くらいの細菌がおり、それらが入り混じったものがバイオフィルム(歯垢・プラーク)と呼ばれています。
それによりさまざまな疾患が進行しますが、むし歯もその一つです。
むし歯を作る菌は、食事の際に私たちが摂取した糖分をもとに強い酸を作り脱灰と呼ばれる現象が始まります。
その強い酸が歯を溶かしていくのが、むし歯の成り立ちです。

口の中から細菌がいなくなれば、むし歯が起きることはありません。
たとえば私たちが治療に際して使用する器具は、他の患者さんに院内感染しないように高圧蒸気滅菌と呼ばれる滅菌を行いますが、135℃で8分間かけて滅菌します。
口の中で同じ環境を作ることはできませんね。
ですので、歯ブラシや補助清掃用具でバイオフィルムを除去して、ゼロにはできませんが、細菌の数を減らしてやりリスクを下げる必要があるのです。
むし歯の進行度
COCaries Observation:要観察歯
C1エナメル質にできたむし歯
C2象牙質まで進行してしまったむし歯
C3歯髄(いわゆる神経)まで進行したむし歯
C4神経は死んでしまい、根だけになってしまったむし歯

むし歯の進行

CO

CO(シーオーと呼びます。Caries Observation:経過観察を要するむし歯)です。脱灰は始まっていますが、実質欠損を伴わないため、まだ治療対象ではありません。よほど注意深く観察しないと気づくことはありません。

C1

エナメル質に限局したむし歯です。痛みを感じないため、ご自身での発見はやはり困難です。接着性材料はエナメル質とは非常に強力に接着しますので、この時点での治療はかなり成功率が高いです。

C2

むし歯が象牙質まで広がりました。この辺りでも痛みが出るとは限りません。「引っかかるかな、少ししみるな」という程度のことが多いです。

C3

むし歯が歯髄(いわゆる神経)まで到達してしまいました。何もしなくても痛い、もしくは熱いものもしみる状態です。激しい痛みを伴い、神経の治療が必要になってきます。

C4

歯冠が大きく崩壊し、歯髄が失活している(死んでいる)状態です。ここまでくると普段の痛みはなくなります。歯の保存が難しい状態です。
COの状態であれば積極的に治療しなくても、再石灰化が期待できるので、次の段階に進まないように、ていねいにブラッシングしてフッ素を使って注意深く見ておればよいのですが、C1より進んでしまった場合には自然治癒が期待できないので、治療していかなくてはなりません。
そこで大事になってくるのが、2000年にFDI(国際歯科連盟)が提唱したMI(Minimal Intervention;最小の侵襲)とよばれる考え方です。
それまでむし歯の治療は予防拡大といい、むし歯になりそうなところまであらかじめ削っておく、もしくは、つめ物が取れにくいように大きめに削っておく、という考え方が主流でした。

現在では、幸いなことに接着材料の進歩もあり、むし歯の大きさにもよりますが、感染してしまったむし歯のところだけピンポイントで取って、代わりになる材料で補修すればよくなってきました。

むし歯のメカニズム

ミュータンス菌が活動を開始!

食事をして歯に残った糖をエサにして、ミュータンス菌が口腔内で活動をはじめます。

食べた糖を分解してプラークを作る

ミュータンス菌は、食べた糖を分解してプラークを作ります。

ミュータンス菌が増殖

プラークからミュータンス菌が増殖します。

ミュータンス菌が糖を発酵させて酸を生成

増えたミュータンス菌は、糖を発酵させて乳酸なとの酸を生成します。

生成された酸が歯を溶かしてむし歯になる

高濃度の酸で歯を溶かして、むし歯になってしまいます。

親知らずが引き起こす影響

親知らずが身体や口腔内に悪影響を出すのは、「水平埋伏智歯」と呼ばれる親知らずが真横を向いて埋まっているときです。
真横に向かって生えている親知らずは、隣の歯をグイグイと押すため、その状態が長引くと顎関節症など顎の痛みの原因になったり、別の歯の歯並びが悪くなる可能性が高くなります。
また、斜めを向いて親知らずの先端が少しだけ顔を出した「半埋伏」の場合などは、隣の歯に接触している部分に汚れがたまりやすく清掃も困難なため、高い確率でむし歯になってしまいます。
その場合は、隣の7番目の歯の隣接面もむし歯になる可能性が高いので注意が必要です。

親知らずは抜歯が必要?

親知らずの生え方が悪いと、歯みがきが難しく将来的にむし歯や歯周病になってしまう可能性が非常に高くなります。
また、正常な歯もむし歯にしてしまう可能性があるので、その前に抜歯をすることをオススメしています。
親知らずが骨の中に完全に埋まっている場合も、腫瘍や嚢胞(のうほう)の原因となってしまったり、親知らずが生えてくることによって歯並びが悪くなってしまうこともあります。

親知らずが少し出ている場合

親知らずが少し出ている場合
歯みがきが届きにくく親知らずや隣の歯がむし歯になりやすくなります。
化膿すると痛みや口臭の原因にもなります。

親知らずが歯茎の中に埋没している場合

親知らずが歯茎の中に埋没している場合
歯ぐきの中に埋まっている親知らずが、隣の歯を押して痛みや炎症を引き起こしたりする事があります。
歯を失ってしまった…そのほどんどは歯周病が原因です。

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